禁煙外来
- HOME
- 禁煙外来
禁煙外来について
当院では、禁煙外来を開設しています(予約制)。
タバコがやめられないのは病気!?
現在では、喫煙する習慣の本質は「ニコチン依存症」という、治療が必要な病気であるとされています。 ですから、タバコをやめられないのは意志が弱いからではなく、治療をしないと改善しにくいこの「ニコチン依存症」という病気のせいなのです。
喫煙がリスクを高める病気
(1)がん
- 肺、口腔・咽頭、喉頭、食道、胃、膵臓、腎臓、膀胱、子宮頸部などに生じるガン、急性骨髄性白血病
(2)心臓血管系の病気
- 冠動脈疾患、脳卒中、末梢動脈疾患、腹部大動脈瘤
(3)呼吸器系の病気
- 慢性閉塞性肺疾患、肺炎
(4)その他
- 低出生体重、妊娠合併症、不妊、乳幼児突然死症候群、糖尿病、メタボリックシンドローム、胃潰瘍、白内障、手術後の経過への悪影響、骨粗鬆症、股関節部骨折
禁煙外来受診の手順
- まず、お電話で「禁煙外来を受診したい。」とお伝え下さい。
- 御予約された日時に「保険証」を持参のうえ御来院して頂き、一般の問診票に加えて、
(1)禁煙治療に関する問診票
(2)喫煙状況に関する問診票
を記載して頂きます。 - 問診内容より、健康保険による禁煙治療の対象であるかどうかを確認します。
- タバコの煙に含まれる代表的な有害物質である一酸化炭素の呼気中の濃度(測定前日から当日の喫煙状況を反映)を測定します。
- ニコチン依存症という病気についてや、喫煙の害ならびに禁煙の作用についての説明を行ない、あらためて御本人に禁煙の意思を確認します。
- 禁煙宣言書に担当医と連名で自署して頂き、書面にて禁煙を宣言して頂きます。
禁煙治療の実際
- 当院では、「禁煙補助薬チャンピックス」という飲み薬を用いて保険治療を行なっています。
(飲み薬を用いると、禁煙率が高まるといわれています) - タバコ煙に含まれるニコチンが脳内のニコチン受容体に結合することによりドパミンが放出され、快感が生じますが、チャンピックスはこのニコチン受容体に結合して、ニコチンがニコチン受容体に結合するのを阻害することにより喫煙による満足感を抑制します。
また、チャンピックスがニコチン受容体に結合することによって、少量のドパミンが放出され、禁煙に伴う離脱症状を軽減します。 - チャンピックスは禁煙開始予定日の1週間前から服用し、あわせて12週間服用します。
- 禁煙治療中は、めまい、傾眠等があらわれることがあるため、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意が必要です。
- 当院への受診は、(1)初診日、(2)2週間後、(3)4週間後、(4)8週間後、(5)12週間後の計5回となります。
(5回目まできちんと通院された方が長期的な禁煙率が高まるといわれています) - 費用は、診察料、薬剤料あわせて2万円足らずです。
- 再診時には、離脱症状や禁煙の作用、体重の変化等を確認し、呼気一酸化炭素濃度を測定して、 チャンピックスの服用状況や副作用の確認等を行ないます。
●主なニコチン離脱症状
・とてもタバコが吸いたい。 | ・気分が落ち込む。 |
・イライラ、欲求不満、怒りのいずれかを感じる。 | ・不安を感じる。 |
・集中できない。 | ・落ち着かない。 |
・食欲が増す。 | ・寝つきが悪い。 |
・眠っても途中で目が覚める。 |
●喫煙者が実感する主な禁煙の作用
・咳や痰が止まった。 | ・呼吸が楽になり、息切れしにくくなった。 |
・目覚めがさわやかになった。 | ・食べ物の味がよく分かり、おいしく感じる。 |
・胃の調子がよくなり、食欲が出てきた。 | ・歯をみがくとき、吐き気がしなくなった。 |
・タバコ代を節約できた。 | ・こづかいを減らさずにすむようになった。 |
・他人に不快感を与える心配がなくなった。 | ・やればできるという自信がついた。 |
・肩こりがなくなった。 | ・肌の調子がよくなった。 |
・口臭がしなくなった。 | ・声が出やすくなった。 |
・衣服や部屋がタバコ臭くなくなった。 | ・火事の心配が減った。 |
主な副作用
・吐き気 | ・頭痛 |
・上腹部痛 | ・便秘 |
・お腹のはり | ・普段と違う夢をみる |
・不眠 |
- 禁煙すると平均で2~3kg体重が増えますが、5kg未満程度であれば、喫煙を続けた場合と比べて、心血管障害のリスクは高まらないという報告があります。
- チャンピックスによる12週間の禁煙治療に成功した患者さまは、禁煙を続けやすくするために、さらに12週間延長して服用することができます(この場合は自費診療となります)。